「苦手」こそ練習、「得意」とセットで
何を練習する必要があるのか?
今はすっかりご無沙汰になってしまいましたが、私は学生時代ギターサークルに所属していました。
そこで、4年生の先輩で大手企業から複数内定を取るほどとても優秀な方がいらっしゃったのですが、
その先輩からよく言われたことがあります。
詳しい説明は省きますが、ギターはコードの押さえ方を瞬間的に変えるのが難しいのですよね。
コードは左手で押さえますが、あるコードを右手が弦を弾き終わるまでしっかり押さえつつ、右手が弾き終わったら左手を瞬間的に変える。
もし右手が弾き終わる前に左手が次のコードに押さえにいったりしてしまうと音が不正確になるわけです。
しかし、当時ギター初心者だった私は、あまりそういったことは気にせず漫然と曲を繰り返し練習していました。
そこを先輩に指摘されたわけです。
「芝田君は何を練習しているのか。コードをぎりぎりまで押さえて次に移るとか、そういうできないところをできるようにするのが練習なんだよ。」
そんなことを私を含めて下級生は繰り返し言われたのですが、当時はピンと来ていなかったせいか何度も言われてしまったわけですね。
「苦手」と向き合うのが上手になる
しかし今、塾の先生としていろいろなお子さんを見ているとよくわかります。
苦手なところをあまり意識せずに、漫然と練習問題に取り組んでいるお子さんを見るともったいないと思ってしまいます。
そして、昔自分が言われたようなことを、お子さんにも勉強の機会を通じてわかってもらえたらいいなと思いながら日々指導しています。
思うに先程の先輩は「苦手なこと」への向き合い方、付き合い方が上手かったように思います。
「苦手なことに取り組んでいる自分を好きになる」
「少しでも上達したら自分を認めてあげる」
等、ご自分なりの工夫をされていたのかもしれません。
一筋縄ではいかないことですが、様々にアプローチを工夫して取り組み、それぞれのお子さんの「苦手なことへの取り組み方」を掴んでいってもらいたいと思っております。
とはいえ、「苦手」と向き合うのはつらい
とはいえ、「苦手なこと」、「嫌なこと」に目を向けるのはつらいです。
「間違っている問題が多いかもしれない」と思って答え合わせになかなか進まないお子さんも実際におられますね。
大人だって、気にしていること、イヤなことに目を向けるのはつらいですよね。
そこで塾でおススメしているのが、「得意なこととセットで苦手に取り組む」ということです。
得意なことをやってから難しいことに取り組んでもいいと思いますし、苦手なことをやってしまってから得意なことに行っても、どちらでもいいと思います。
得意なこととセットにすることで、自己肯定感を保ちながら日々努力していってもらいたいと思います。
p