中学2年生 夏の学習を成功させる3つのポイント
中学2年生は、勉強が難しくなる時期です。
そんな時期ですが、コロナによる影響もあり「これからの勉強についていけるだろうか」と心配される方もおられるでしょう。
今回は、中学2年生という時期を踏まえて、どのようなところに注意して夏の勉強に取り組んでいけばいいのか、塾の立場からお伝えします。
科目ごとの特徴を踏まえながら課題を抽出する
中学2年生になると勉強が難しくなります。量も増えます。科目別にいくつか特徴をお伝えします。
数学:一次関数が躓きやすい
1学期までで連立方程式を終え、2学期から一次関数という流れが多いでしょう。大人目線で見れば、「一次方程式は1年生で習った比例・反比例をちょっと難しくしただけ」と思いがちです。
しかし、当事者の立場からするとそうでもないようです。2年のこの時期になると過去にやったこともゼロ・リセットされ、「一次関数?、何それ」となる子が多いです。
お子様がそうなる可能性が高いと感じるのであれば、夏休みの時期に比例・反比例の復習をしてみるといいでしょう。
英語:学習項目が急激に増え、得意だった子も苦手になりやすい
英語は、前に習ったことの応用して新しい知識を習得していく科目です。
例えば2年生から量が増える助動詞であれば、1年の時に習った「can」の時はこうだったから(動詞は原形だったとか」という土台をもとに、新しい知識をスピードを上げて吸収していく時期です。
したがって、その土台の部分がしっかりしていないと、だんだんと成績が下がっていく可能性があります。なぜなら中学2年生からの量やスピードに対応できなくなっていくからです。
もともと英語がそれほど得意ではなかった、というお子様はもちろんしっかり勉強していく必要がありますが、特に注意したいのが「今まではできていたのに、最近難しくなってきた」というお子様です。こういう場合も夏休みなどを活用して勉強方法を見直すことをお勧めします。
理科・社会:これまでの状況に関わらず挽回可能な科目
理科、社会は英語、数学などに比べるとこれまでの状況にかかわらず、挽回可能な要素が多い科目です。
例えば社会などは2学期からは地理は日本の各地域の学習、歴史は江戸時代前後でしょうか。
こうした単元は、その単元からリセットしてしっかり取り組むことも可能です。ですから、夏休みのまとまった時間に2学期の単元を見据え勉強に臨み、一旦良い成績を得て調子が出てきたら他の単元も同じように取り組むといった、一点突破型の対策ができる可能性があります。
このように、各科目で特徴がありますから、それぞれ気になる点について確認して学習計画を考えると良いでしょう。
適切な目標設定をする
中学2年生という時期の特徴を知る
多くの方が実感されていると思うので今更言うまでもないですが、中学2年生は勉強に関しては中だるみしやすいです。勉強していてもついウトウト、というのは中学2年生が一番多いです。
✔中学1年生からの成績を通じて勉強における自分の立ち位置も何となく見えてきてしまった、
✔受験対策を考えるには早すぎてピンとこない
✔部活や友達関係など、勉強よりも関心の高いことがある
考えられる要因はいろいろですが、これは致し方ないところもあります。
当然のことながら、お子様の中学校生活は勉強だけではありません。部活などに関心が集中することだってあるでしょう。お子様の学習態度がユルいなーと思っても、あまりそこに対してガミガミ言いすぎると逆効果だったりすることもあるでしょう。
ここは押さえるところは押さえつつ、親御さんとしてどっしりと構えておくという姿勢も必要だと思います。
模試を有効活用する
「押さえるところは押さえつつ」の手段の一つとして模試の活用があります。
中学2年から受けられる模試もあります。志望校判定も出ます。こうしたものを何回か受けてみて、自分が何となく考えている高校のレベルに対して実際どうなのか、というのをお子様自身に感じ取ってもらうというのが有効だと思います。ただ、この模試の結果にあまりとらわれ過ぎないことも重要です。
内申をベースに目標設定する
これは有無をいわず押さえなければいけないところです。
中学3年になってから内申は急に上がるわけではありません。今の段階で2の科目があったらこれは対策しないといけません。
最低限学習習慣は定着させよう
今、中学2年生のお子様がいる親御さんに質問です。
お子様が中学3年生になられた時に、一日3時間以上の勉強に耐えられると思いますか?
もし不安に思われるようでしたら、とにかく毎日1時間以上は勉強する習慣をつけるように取り組まれることをお勧めします。
勉強、特に受験勉強は体力勝負の面もあります。最低限の体力はどうしても必要です。
今、お子様が1日数十分の勉強で学校のテストで結果を残せているとしてもです。(まれにこういうお子様もおられます、集中力があるとか何かしらの長所があるのだと思います。)
勉強のグレードアップを図る
成績の「過度な固定化」はマズいかも!
どういうことかと言うと、「いつも5教科〇〇点」とか、「いつも〇〇位くらい」などの状態になっている、つまり点数や順位が固定的になってきているということです。
こういう状態になると、無意識のうちに「今回もどうせこのくらいだろう」というモードに陥りがちです。
また、成績を伸ばすための課題もつかみづらくなってくる場合も出てきます。
あまり極端なアップダウンはよくないですが、多少のアップダウンはあった方がいいとも言えます。お子様についてはいかがでしょうか?
どうして成績が伸び悩むのか
成績の伸び悩み、これにはもちろん様々な原因が考えられます。
ここでは一つ挙げたいと思います。
「成績の固定化」のお話と似ているのところがあるかもしれませんが、
勉強する時に、
「このぐらいやればいいだろう」
とお子様は思っていませんか?
例えば英単語はこれくらい繰り返せば十分、英文法の問題はこれをやればまずはいいよねという具合です。
そのやり方が上手くはまって成績が上がり続けるうちはいいのですが、一方でいつまでもそれを繰り返していると成績の伸びは頭打ちになってきます。
「最高水準問題・調べ学習」に取り組む
では、そんなマンネリ状態を崩すにはどうしたらよいか?
お勧めの一つは「最高水準問題に取り組む」です。
本屋さんに行くと良く「最高水準〇〇」とか「ハイクラス〇〇」といったタイトルのついた問題集がありますよね。あれに取り組むのです。
特に英語、社会でお勧めです。
例えば社会で最高水準問題集に取り組んだとしましょう。
普段の知識では解けない問題がたくさん出てきます。もちろん最初は解けません。だから答えや教科書を見ながら解いてもらって大丈夫です。
肝心なことは「自分が何を知識として吸収しなければいけないのか」を知ることなのです。
最高水準問題集に出てくる問題の大半は、教科書で太字になっているところではありません。普段見落としがちな小さい字で書かれたところ、すっと読み飛ばしてしまいがちなところからの出題がほとんどです。
また、難問と言われる問題も教科書に書かれていることが元になっているという発見もあるでしょう。「こんなところにも注意しなければいけなかったんだ」というような発見が数多く得られるはずです。
このように、最高水準問題集を題材にして調べ学習を行うのです。
そうすると、自分の勉強の枠というものが広がっていきます。
夏休みのように、まとまった時間がある時に新しい勉強方法にチャレンジしてみる、それも中学2年の夏休みならではの過ごし方だと思います。
まとめ
今回のまとめです。
✔中学2年生ならではの躓きやすいポイントを踏まえて学習計画を考えましょう。
✔模試の活用や通知表の中身確認など、適切な目標設定につながるようなアクションを取りましょう。
✔今までよりもレベルの高い問題に取り組むなど、勉強方法のグレードアップを検討しましょう。
当教室では、上記に記載したような内容の学習相談をお受けしております。
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